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水曜日にスワップが3倍付く理由──付与日数の仕組みを実データで読む

スワップポイントカレンダーを初めて見ると、数字がガタガタに見えます。同じ週なのに、ある日は123円、ある日は369円、ある日は0円。金利差がそんなに毎日動くはずはないのに、なぜか。

答えは単純で、**動いているのは金利差ではなく「その日に付与される日数」**だからです。

仕組み:決済は2営業日後、週末の分は水曜にまとめて

FXの取引には「決済日は約定の2営業日後(T+2)」という慣行があります。ポジションを翌日に持ち越すたびに、決済日を1日先送りする処理(ロールオーバー)が行われ、このときにスワップが発生します。

ここで週の途中に仕掛けがあります。水曜の取引分をロールオーバーすると、決済日が金曜から月曜に飛ぶのです。土日をまたぐため、この日だけ3日分のスワップがまとめて付きます。土日に付与がないのは、もらえないのではなく、水曜に前払いされているからです。

祝日が絡むとさらにずれます。日本か米国の祝日で決済日の調整が入ると、付与0日の日や、2日分・4日分・5日分の日が発生します。年末年始やクリスマス前後は特に極端になります。

実データで確認:2026年8月のドル円

インヴァスト証券「トライオートFX」の公式カレンダーから、2026年8月第1〜2週のドル円を抜粋します(1万通貨あたり・買い)。

取引日 付与日数 買スワップ 1日あたり単価
8月3日(月) 1 156.0円 156.0円
8月4日(火) 1 148.0円 148.0円
8月5日(水) 3 420.0円 140.0円
8月6日(木) 2 260.0円 130.0円
8月7日(金) 1 130.0円 130.0円
8月10日(月) 0 0.0円
8月11日(火) 1 130.0円 130.0円
8月12日(水) 3 375.0円 125.0円

見どころは2つあります。

まず水曜(5日・12日)はきっちり3日分。420円は140円×3、375円は125円×3です。

次に6日(木)が2日分で、10日(月)が0日。これは8月11日の祝日(山の日)による決済日調整です。祝日をまたぐ分が木曜に前倒しされ、月曜の持ち越しでは決済日が動かなかったため付与がゼロになっています。

つまり右端の「1日あたり単価」に直せば、ガタガタに見えた数字はなだらかな系列(156→148→140→130→130→125円)になります。カレンダーを読むときは、必ず付与日数で割って単価に直してから比べる。これがこのページの結論です。

応用:この仕組みを知っていると何が変わるか

「もらい逃げ」は基本的にできません。 水曜の付与を受け取るには、付与判定時刻(多くの業者で早朝)をまたいでポジションを保有している必要があり、3日分のスワップが乗る日は市場もそれを織り込んでレートが調整される傾向があります。付与日だけ保有する戦略が機能しにくいのはこのためです。

業者比較の落とし穴も避けられます。 「今日のスワップ」を比べるとき、片方の業者の3日分と他方の1日分を比べていないか。月間合計や期間平均で比べるべき理由の一つがこれです。

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データについて:日次データはインヴァスト証券公式スワップポイントカレンダー(2026年8月)に基づきます。